2017.04.06
RENAULT PRESSE #63 Column:レーシングドライバーが語る、 メガーヌR.S. 273の真価
今回は袖ヶ浦フォレストレースウェイというサーキットが舞台だったが、「メガーヌR.S.」はニュルブルクリンクでのFF最速タイムを次々と塗り替えてきたモデルだけに、その速さについては文句のつけようがない。273psというパワーはメガーヌをホットハッチに変身させるに十分過ぎるパワーだ。
しかし、それにまして驚いたのは、「メガーヌR.S. 273」のシャシーの出来の良さ。極限でのドライブでも、まったく恐怖感がないのだ。ホットハッチの中には、限界付近の攻めた走行だと、それなりに神経をすり減らすようなクルマも多いが、メガーヌR.S. 273での走行は例え極限であっても非常に楽でいて愉しい。このシャシーが素晴らしいことの一つの証拠として、何周もサーキットを走ったとしても、ミシュラン・パイロットスーパースポーツ※がいつまでもその性能をキープしてくれたことが挙げられる。サーキットを走るとショルダー部分があっという間に減ってしまうクルマも多い中、万遍なくタイヤのトレッド面を使って走るということは、それだけシャシーセッティングがニュートラルで優れていることの証明に他ならない。
メガーヌR.S. 273はワインディングでも愉しいクルマだが、オーナーになった方には是非ともサーキットでそのパフォーマンスを味わっていただきたい。サーキット走行にうってつけの1台だ。
※ 今回の走行のため装着。標準装備ではありません。
1975年生まれ、埼玉県出身。1990年レーシングカートデビュー。2006年にSUPER AGURI Formula 1 TEAMとしてフォーミュラ1に参戦。