2016.06.15
カナダGPリポート
激戦となったカナダGPに挑んだルノー・スポールF1チームは、ケヴィン・マグネッセンが16位完走、そしてジョリオン・パーマーは冷却水漏れのためリタイアという結果を残しました。昨日のプラクティスでウォールと接触したケヴィンは最後尾からスタートした後、1ストップ作戦でレースを走りきりました。ジョリオンは好スタートを切ったものの、冷却系の水圧が低下したため、チームは16周を走り終えたところでリタイアする判断を下しました。
黄色くペイントされたピレリのソフト・タイヤを装着してスタートした唯一のドライバーであるケヴィンは、39周目にピットストップを行い、紫色のウルトラソフト・タイヤに交換しました。
ウルトラソフト・タイヤを履くジョリオンは16番グリッドからスタート。ただし、17周目に冷却水漏れのためリタイアを喫しました。
ケヴィン・マグネッセン(#20、R.S.16-1:スタート:22番グリッド、決勝:16位)
「昨日のアクシデント後、このレースのために新しいシャシーを組み上げてくれたメカニックたちにまずお礼を申し上げなければいけません。この一件は、僕たちが一致団結して仕事に取り組んでいることを証明するもので、自分自身がその一員であることを嬉しく思います。僕たちは今後も全力で戦い続けるでしょう。ただし、コース上では苦戦を強いられ、16位という不本意な結果に終わりました。今日のコースは温度が低く、期待されたようなパフォーマンスを引き出すことができませんでした。僕にとってはやや一本調子なレースで、追い上げのチャンスが得られなかったのは残念です。次のレースではさらに上位を目指します」
ジョリオン・パーマー(#30、R.S.16-2:スタート:16番グリッド、決勝:リタイア)
「パフォーマンス面でいえば、新しいエンジンは好調で、セットアップでも多くの進歩を遂げることができました。今日は寒くて路面も滑りやすい状態でしたが、マシンのフィーリングは上々でした。オープニングラップではカルロス・サインツに何度か接触されたほか、序盤はマノーの1台に行く手を阻まれました。けれども、前方の視界が開けてからは順調に周回を重ねました。とにかくマシンが好調だったので、バクーでのレースが楽しみです。あとはもう少し幸運が欲しいところです」
フレデリック・ヴァスール:レーシングディレクター
「今週もまた、チームが一丸となってハードワークをこなし、多くの進歩を遂げましたが、それらが成績に十分反映されたとはいえません。今週末、ジョリオンはマシンの仕上がりにとても満足しており、レースでは好結果が期待されました。彼がレース前半にしてリタイアに追い込まれたのは非常に残念で、私たちは冷却水漏れが起きた原因を徹底的に究明する予定です。後方からの追い上げとなったケヴィンは、難しい状況だったにもかかわらず健闘しました。カナダの涼しい気候は、私たちのマシンに適しているとはいえません。バクーはここよりずっと気温が高いので、流れが変わることを期待しています」