2019.10.18

RENAULT PRESSE #92 Column:変わるパリ、変わらぬパリ VOL.2 大規模プロジェクトで盛り上がる パリの最新フード・カルチャー。 Les nouveautés de la culture gourmande

  • Renault Presse #092, OCTOBER 2019
    Words & photos by Mari Matsubara
    Illustration by Toshiyuki Hirano
  • 変わるパリ、変わらぬパリ VOL.2
    大規模プロジェクトで盛り上がる パリの最新フード・カルチャー。
    Les nouveautés de la culture gourmande

  • パリのフード事情では、このところ珍しく大規模なプロジェクトが 目立ちます。
  • 通り抜けできる小道を丸ごとグルメストリートにしたり、 セレクト食材とレストランが融合した店ができたり。
  • 往年の美食の街パリは今もなお、進化しています。
  •  ネオビストロの流行からポーションの小さいタパス的レストラン、あるいは1種類に特化した専門パティスリーなど、何かしらトピックスを提供し続けるパリのフード事情。ここ1年ほどは、グロサリーとレストランが融合した大型店舗や、食のパッサージュが新しく登場するなど、大規模プロジェクトが話題になりました。

     その筆頭がパリ7区に登場した「ボーパッサージュ」です。百貨店の「ボンマルシェ」に近い左岸のシックなエリアに、ラスパイユ通りとグルネル通りとバック通りに入り口を持ったパッサージュ(小道)が設けられ、美食の店が集結しました。1万m2の敷地の一部には以前、ルノーのガレージ(アフターサービスや修理工場)がありました。

     さて、このパッサージュに並ぶ店がとても魅力的。3つ星シェフ、ヤニック・アレノが監修するワインと食のカジュアルレストラン「アレノテック」をはじめ、3つ星女性シェフ、アンヌ=ソフィー・ピックによる「デイリー・ピック」。ここは前菜、メイン、デザートをそれぞれガラスの容器で気軽に楽しむスタイルで人気です。ほかにデザートや軽食をイートインできる「ピエール・エルメ・パリ」、ティエリー・マルクスのパン屋など、パリで話題の美食どころの味をカジュアルに楽しめる店が立ち並びます。


  • 「ピエール・エルメ・パリ」のサロン。
    フランスのインテリア界で今大活躍のローラ・ゴンザレスによる内装も素敵。


  • 2つ星シェフでテレビ番組「トップシェフ」などでも人気者ティエリー・マルクスの
    パンを置くブーランジェリーは、ストリートアート風の内装が斬新。(ボーパッサージュ)

  •  またラテ・アートの世界チャンピオンに輝いた日本人バリスタ、山口淳一のカフェスタンド 「% ARABICA」や、ビオ食品に特化したスーパーマーケット「カルフール・シティ」もあり、ひと休みできたり、買い物できたり。パッサージュのところどころに現代アート作品が置かれ、さらにはボクシング・フィットネスなどのレッスンが受けられるジムがあるのも特徴で、食とアートとウェルネスを結びつけたという発想が実にユニークです。


  • 現代アーティストによる作品がパッサージュの天井を飾る。


  •  グロサリーとレストランが一体化した「ラ・メゾン・プリソン」はマレ地区で大成功したのち、1区に2号店「ラ・メゾン・プリソン2」を出しました。1階は生鮮食品コーナーとパン屋とレストラン、2階はワインと瓶詰や缶詰、乾物、菓子などの厳選食品、食器や台所用品も扱っています。ランチにカフェにお土産探しにと、とても便利でお洒落なスポットは覚えておいて損はないでしょう。こうした食の総合施設はパリには少ないので、貴重な存在です。


  • 確かな生産者と直接やりとりして厳選入荷した新鮮な野菜や肉が並ぶ
    「ラ・メゾン・プリソン2」の1階フロア。


  • パリ中心街サントルリボリ通りから少し奥に入った
    「マルシェ・サントノレ」という小さな広場に面したテラス席。
    天気の良い日ならカフェやランチが最高。(ラ・メゾン・プリソン2)

  •  もう一つのビッグニュースがパリ13区にできた「ラ・フェリシタ」。ここはSNCF(フランス国鉄)の貨物車両倉庫があった場所を整地して、かまぼこ屋根の巨大な建物を活かした大型イタリアンレストランです。“フランスのイタリア料理はまずい”という定説をくつがえして数年前から話題の「ビッグ・マンマ」グループが手掛けたので、イタリア直輸入のブッラータチーズやオリーブを使った料理はカジュアルながら大満足のレベル。体育館のように広いスペースに電車の車両をそのまま置いたり、アラブ風のカーペットを敷き詰めたり、空間も実に面白い!中心地からはやや外れるものの、皆でワイワイ食べて飲んで楽しめる場所です。


  • “ターブル・ドット”という相席方式で、パスタやピザ、
    新鮮なチーズを楽しめる「ラ・フェリシタ」。
    4,500m2でヨーロッパ最大のレストラン。


  • 天井の高い元・車両倉庫の大空間を生かして列車の車両が
    そのまま置かれるなどインテリアも見どころ。
    他にカクテルバーやフードマーケットもあり。(ラ・フェリシタ)


  • 松原 麻理 Mari Matsubara
    9年間のパリ生活を経て、現在は東京で雑誌を中心に編集・執筆活動中。パリ在住中に取材・執筆した連載をまとめた『&Parisパリの街を、暮らすように旅する。』(マガジンハウス刊)発売中。 Instagram @marianne_33


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