2016.08.10
オーストリアGPリポート
ルノー・スポールF1チームはオーストリアGPの決勝レースで追い上げを図り、20番グリッドからスタートしたジョリオン・パーマーはポイント獲得に一歩届かない12位でフィニッシュ、17番グリッドからレースに臨んだケヴィン・マヌヌッセンは14位で完走しました。レース中盤にはチームのタイヤ戦略にとって好ましくないタイミングでセーフティカーが出動する一幕があったほか、ライバルをブロックしたためにケヴィンには5秒間のピットストップ・ペナルティが科せられましたが、チームはそれらを乗り越えて順位を上げることに成功しました。
赤くペイントされた新品のピレリ・スーパーソフト・タイヤを装着したケヴィンは17番グリッドからスタート。11ラップ目には黄色いソフト・タイヤに交換し、49周目には新品のスーパーソフト・タイヤに履き替えてフィニッシュを目指しました。このほか、彼には5秒間のピットストップ・ペナルティが科せられました。
赤いスーパーソフト・タイヤを履いたジョリオンは20番グリッドからスタート。12周目には新品のソフト・タイヤに、50周目にはやはり新品のスーパーソフト・タイヤに履き替えました。
ケヴィン・マグヌッセン(#20、R.S.16-1:スタート:17番グリッド、決勝:14位)
「今日はマシンの感触が良好で、最初のスティントでは順調に周回を重ねていきました。残念ながらセーフティカーを利用して順位を上げることができず、その後も上位入賞に必要なペースを発揮することができませんでした。結果的に、今日のレースでは僕たちよりも幸運に恵まれたチームがあったように思います。ペナルティに関していえば、僕はルールで禁止されている『1度を越す進路変更』を行ったので、この決定はフェアなものでした。いっぽうで、後方から迫ってくるドライバーがどちら側からパスするかは予測できないので、ときには正しい判断を下すのが難しいこともあります。次のグランプリは僕たちのホームコースでもあるシルヴァーストーンが舞台なので、楽しみにしています」
ジョリオン・パーマー(#30、R.S.16-2:スタート:20番グリッド、決勝:12位)
「レースについてはとても満足しています。もう少しだけ運に恵まれれば、ポイントを獲得できるポジションにつけていたと思います。クルマに問題はなく、感触は前戦よりも良好で、個人的にはこれまででもっとも力強く戦うことができたレースかもしれません。セーフティカーが導入されたときにソフト・タイヤに交換していれば、そのまま最後まで走りきってポイントを獲得できたとも考えられます。ここ数戦、レースを重ねるたびに自信を深めており、今日のレースでも健闘できると期待していました。次のシルヴァーストーンでは是非ポイントを獲得したいと願っています」
フレデリック・ヴァスール:レーシングディレクター
「私たちのレースペースは決して悪くなく、ふたりのドライバーには今日のレースで期待されていたものをチームにもたらすチャンスがありました。レース中盤の私たちは、ソフト・タイヤで長めのスティントを走行しており、セバスチャン・フェッテルがクラッシュしたのは私たちがタイヤ交換を行なって間もなくのことだったので、運に恵まれなかったといえます。リスタートでは、新品に近いタイヤを装着しているマシンに対して不利な状況に置かれましたが、ライバルの一部がリタイアするなどした結果、ポジションを上げることができました。ホームレースとなるシルヴァーストーンに向けて、エンストンとヴィリーのスタッフがマシンをさらに改良してくれることを楽しみにしています」